私、ピザ大好きなんですよね。マルゲリータが好き。娘はソーセージとか加工肉ばっかり載ったやつ。息子はプルコギピザ、夫はペパロニにチーズ増量。私以外はイタリア人が聞いたら激怒しそうな邪道なトッピングです。あ、でもほんとはプルコギも好き…。
グーグルニュースを見ていたら、こんな記事がありました。元記事はロイターです。
ピザの自販機がローマにお目見えしたそうです。現代のピザは、19世紀にラファエル・エスポジトさんというイタリア人シェフが作り上げたものだそうですが、この「ピザの父」も墓の中でひっくり返るようなニュースだとロイターは言っています。
人は、何千年にも渡り平たいパンに具をのせて食べていたということ。ピザが出来たのはナポリで、貧しい人々のためのストリートフードだったそうです。で、エスポジトさんが、1889年にサヴォイ家のマルゲリータ王妃がナポリを訪れた際に出したのが、「ピッツァ・マルゲリータ」で、トマト、モッツァレラ、バジルの葉を使って、イタリアの国旗の赤、白、緑を表したのでした。今やイタリアを代表するピザの起源はここだったんですね。なるほど、知らなかった。
で、自販機の方なんですが、「ミスター・ゴー・ピザ」という名前。赤いボディがなかなかおしゃれな感じです。4種類から好きなものを選べるということですが、詳細は不明。注文を受けるとマシンで生地こねてトッピングをして焼いてくれ、焼き上がる様子を客は小さなガラス窓越しに見ることができるそうです。なんか楽しそう!
所要時間3分なので、カップ麺待つのと同じぐらい。値段は4.5ユーロ~6ユーロということで日本円だと600円~800円ぐらいでしょうか。サイズが知りたいけど写真で見る限りは1人分ぐらいですね。ちょっと焼きが甘い気もする…。
お客の反応ですが、「急ぎの時は許せる」という人から「全くの恐怖」という人までいろいろだったそうです。年金生活者の方は、「おいしそうだけどレストランのよりずっと小さいしトッピングも少ない」と感想を述べています。コスパにうるさい層ですね。日本の自販機でもそうですが、だいたいこういうので具沢山とかはレア。残念でした。ほかにも、「ダメ(親指ダウン)」、「OKだけど、ピザではない」など、否定的な意見が続きました。
そもそも自販機に焼かせること自体がアウトみたいです。ピザ職人が生地をこねレンガ作りの薪窯でピザを焼く様子を、少し離れたテーブルから眺めて待つというのがイタリアでは定番パターンとのこと。だから機械にやらせるのにどうも抵抗があるようです。これを聞くと、回転ずしをしっかり受け入れちゃってる日本人としては複雑な心境ですが…。
「ミスター・ゴー・ピザ」の設置されている場所の近くには、ナポリターノというレストランがあり、石窯を使っているとのこと。この強敵がいては、ビジネスは厳しそうだとロイターは見ています。ダメ押しで否定して来ましたね。
うーん、誰が見ても絶望的な感じですが、じゃあなんでこの自販機作ったんだろうと思ってしまいますね。ちゃんとマーケティングしたのか?それともこの時点でまだテストマーケティングだったのだろうか?謎は深まるばかりですので、ロイターさん、できれば3か月ぐらいして、その後の様子の報告をお願いします。