UK9報道部

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中国富裕層、わが子を西洋式お作法塾へ。

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「大声で話す、列に割り込む、トイレを汚す」「中国人観光客は、マナーが悪い!」などとよく言われていましたね。今はあまりそんな光景を見かけなくなりました。地下鉄でもデパートでも、中国人だとすぐわかる一行はいますが、総じてマナー意識は高まっていると思います。経済が発展すれば、人民も変わるんです。日本の昭和だって、地下鉄の駅で痰をはくおじさんなんかたくさんいましたし。

 

さて、今中国は世界で最も富裕層が多い国になったとどこかの記事に書いてありました。お金がある人は、教育熱心なのですが、最近はお勉強のみならず、マナーにも力が入っているようです。フランスの通信社AFPのニュースですが、香港紙「サウスチャイナ・モーニングポスト紙」が、子供を西洋式マナー教室に送り込む中国人親を取り上げています。

www.scmp.com

この教室は、1920年代に曽祖父や他の親戚がモロッコで上流階級の家庭教師をしていたというフランス人男性が経営しているとのこと。当時のスタイルからヒントを得て、対人関係における社会的スキル、食事のマナー、立ち居振る舞いを中国人富裕層の子供たちに教えているのだそうです。

 

教室があるのは上海の五つ星ホテルの最上階。7歳から11歳までの蝶ネクタイでスーツ姿の男の子たちとドレスを来た女の子たちが集まります。フランス人教師は、子供の頭に本を載せたまま歩かせ、安定性を確認。また食事中に肘をつかないようA4の紙を脇に挟ませてスープを飲ませたり、前かがみにならないよう両肩をリボンで後ろに引っ張ったりします。姿勢が悪くなると、講師やスタッフからやさしいお叱りが発せられるそう。

 

受講料は4時間で389ドル(約4万2,000円)なり。フランス人経営者は、決して子供たちを西洋的にするためのクラスではないと述べ、世界のどこに行っても順応できるようなトレーニングを提供しているとしています。エリートには国際社会に出る準備が必要ということらしいです。

 

娘をこの教室に通わせる保護者の一人は、「レディらしく、運動もでき、勉強もできるよう、娘にはすべての面で発達してほしい」と述べ、完璧を求めます。ちなみに娘さんは、この教室以外にも放課後は水泳、ピアノ、ダンスに通っているそう。上海での厳しい競争を勝ち抜くには仕方ないと親子ともに割り切っているようです。子供らしくあることも大事だが、人前で騒がないなどのしつけも重要だとのこと。

 

日本人の私としては、そもそもそういった教育はまず親がするものだと思います。日本人は日本式ですがお箸の持ち方などテーブルマナーは家で教えますし、人に迷惑をかけないと教える親が大半ですよね。お金があるとそういったことまでアウトソーシングになるのかなと…。まあこういった行き過ぎた熱も、中国社会がさらに成熟すれば、適当に冷め、「あんな時代もあったよね」という笑い話になるかもですね。今ちょっとしたバブルっぽいですし。

 

個人的にテーブルマナーばっちりの西洋人というのはあまり見たことがないです。アメリカではナイフを使わないで食べる人も多いし、姿勢の悪い人も多いですよね。フランスではみんなマナーばっちりなのだろうか?ちょっと調べてみたいですね。