UK9報道部

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シンガポール以外は落第?東南アジアの新型ウィルス対策に不安

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中国から始まった新型コロナウィルス感染ですが、日本もクルーズ船からどっと感染者が見つかり、アメリカに次いでぶっちぎりの世界第2位の感染国となってしまいました(涙)。やっぱり増えてますが、感染力は強くても重症化は少ないようです。

 

前回マスクを買いそびれたネタを書きましたが、なんとその後、ダメもとで毎週お願いしている生協の宅配のチラシに掲載されてたマスクをオーダーしてみたところ、じゃーん、今日届きましたー!生協ブランドなんで、自前で在庫があったんですね。来週からの注文はもうダメですってウェブで発表されてたので、これから頼んでも手遅れのようです。マスク必要なし!って自分で書いておきながらも、やっぱりないと不安。自分がかかったらマスクなしじゃ病院生きにくいですしね。とにかく今後も引き続き手洗いと栄養のあるものを食べて免疫力アップ!国民としては他にできることもうないですわ。

 

さて、アジア各国でも感染者は増えておりますが、東南アジアの対策が甘い!っておっしゃってる方がいます。

www.theglobalist.com

 

超党派シンクタンク外交問題評議会のシニアフェロー、ジョシュア・クランツィック氏です。そもそも東南アジアは中国との関係が深く、国境を接する国も多いことから、当然感染の可能性も高いはずと言っています。さらに東南アジアは中国人旅行者の最大の渡航先で、春節武漢の人々が封鎖前からたくさん訪れていたことは明らか。中国側が初期に情報を出さなかったことも災いしているとしています。

 

こういうことが分かっていながら、ほとんどの国が対応が遅く、さらなる発生のリスクが高まっているということです。しっかり対応しているのはシンガポールのみ。過去14日以内に中国に滞在した人の入国もトランジットも禁止、中国パスポートの人のビザは停止、自国民も本土からの帰国日から14日間は休暇取得義務付けということで、確かに厳しいです。経済力もあり、過去に公衆衛生上の危機に対応した経験があるため、迅速かつ厳格な対応が取れるということですね。

 

それに比べて、カンボジアベトナムなどは公衆衛生上の資源が乏しいうえ、国境などは抜け穴だらけということです。さらに、ミャンマーと中国の国境などは中央政府のコントロール下にさえもないということです。

 

大陸にある東南アジア諸国は、独裁国家が多く、情報共有になれていないことも問題だということです。透明性は大衆の怒りに火をつけると心配しており、ウィルスより国民のほうが怖いということもしばしばだとか。効果的な対策を早急に打ち出せないうえに、情報共有の能力もないことが国民を怖がらせ、情報統制をしようとすることが、ウィルス拡散につながるだろうということです。

 

より豊かな国でも、対策は効果があがらず遅いとクランツィック氏は指摘しており、インドネシアなどはグズグズで、保健相自らがウィルスに無頓着とあきれています。「心配せず、人生を楽しもう」と国民に呼びかけ、お祈りをして何か良いよいことを考えようと述べたということ。手洗いは勧めていたようですが…。

 

もっとも典型的なのはタイで、経済的にも中国依存が高く観光客も多いので、中国以外では最大の感染者を出していると述べています(注:記事は2月1日付)。中国人旅行者の感染が多いですが、自国民の感染の可能性も高いとのこと。中国に忖度し、大胆な策が取れないのではとクランツィック氏は見ています。バンコクプーケットで感染が広がる可能性も政府は指摘しており、そうなれば爆発的に広がってしまうと見られています。

 

テレビのニュースではようやく無料のマスク配布したなどという話もありますが、国民への啓蒙も遅れており、初期対応の遅さが感染拡大を招くのではないかということです。

 

個人的には春節にどこもたくさん中国人観光客を受け入れたので、感染拡大は避けられないと思いますね。結局世界はつながりすぎてしまったので、こういった事態は常に想定する時代なのかなと。今回は各国の危機管理能力を試す機会ともなっており、いろいろ不満はありますが、日本はがんばっているほうかもしれないですね。早く特効薬やワクチンが開発されることを祈ります。