UK9報道部

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外でも危険。Black Lives Matterの抗議活動でコロナ感染拡大か?

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Betty MartinによるPixabayからの画像


アメリカは、コロナの感染が収まってきたかどうかよくわからないところでの経済再開となっていますが、ここへきて、ジョージ・フロイドさん事件で、抗議デモなどが活発になっています。毎日通りや広場を埋め尽くすような人出の暴動や行進がメディアに取り上げられており、人々の怒りや関心の高さを感じさせられます。

 

しかし、コロナ的観点からすると「むむっ、三密っぽい」と思ってしまうのは私だけではないでしょう。マスクをしている人も目立つのですが、人と人との距離が非常に近い状態は心配になってしまいます。

 

アメリカの科学者でも、気になっている方がやはりいました。

 1月以来、日々コロナについての非常に信頼できる情報を発しているトレバー・ベッドフォードさんというウイルス、進化、免疫関連の研究者なのですが、いったい抗議活動でどのぐらい感染するかを予測しています。

 

ベッドフォード氏によれば、大規模集会で感染が広がるのは確実とのこと。ドイツのガンゲルトという町でのカーニバルに出かけた人の感染が、行かなかった人の2.5倍だったというデータがあります。マスクは屋外での抗議活動の助けにはなりますが、叫ぶこと、催涙ガスやペッパースプレイの利用、密な拘置所などが、感染の可能性を高めるとのことです。

 

ざっとした推測という断りはありますが、現在全米で150万人、人口の0.5%が感染していると思われるとのこと(有病率0.5%)。全米で毎日60万人が抗議活動に参加するとすれば、その0.5%の3000人ぐらいは感染者と見ることができます。マスクや距離を取ることによる予防効果、逆に近づくこと、ガス利用や逮捕による感染増加の影響なども考え、だいたい一人の感染者がさらに一人に感染させるとすれば、抗議活動の場での新規感染は1日~3000人ではないかということ。ほとんどが若くて健康な個人の感染です。現在アメリカの実効再生産数が約1なので、~3000の感染が、さらに広いコミュニティでさらに~3000の感染を引き起こすことになります。

 

仮に抗議活動で感染した~3000人に健康面での悪影響がほぼ起こらなかったとします。しかし、~3000人のコミュニティでの感染は、全体の感染者死亡率0.5~1%の影響を受けるため、15~30人が死亡する結果に成り得ます。一人が一人に感染させるというのが間違っていて、仮に2人に感染させるのであれば、抗議活動による感染者は~6000人ということになり、死亡者も30~60人となるかもしれません。

 

アメリカ全体の感染に比べれば比較的少ないものですが、同じ個人が抗議活動に参加し続ければ有病率は最初に使った0.5%を超えるものになるためさらなる感染を生みます。もし抗議活動が感染を広げるのであれば、その結果が反映されるのは抗議活動が始まってから6~8日後、だいたい6月7日ごろではないかということです。ただ、増加数を測るのは可能ですが、全体の感染者数において、抗議活動由来の影響を拾い出すのは困難とのことです。

 

人種差別や国家による暴力は公衆衛生にとって重大な問題だとベッドフォード氏は主張しています。しかし大規模な抗議活動をパンデミックの今行うことによって、おそらく1日10~100の命が奪われることになると思われ、人種的に黒人の死亡のほうが多くなっていることから、黒人の犠牲者も多く出すことになるとしています。コロナと差別でどっちを取るというような難しいジレンマを抱える問題でもあるのですが、参加するほうも取り締まるほうも、最大の防衛手段はとってほしいとのことでした。

 

ということで、今日明日ぐらいからの米の感染者数の増加に注意ですね。日本でも大都市では抗議行進などが行われていますが、そこから被害が広がらないことを祈ります。