UK9報道部

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体の一部に感じられる!英研究者開発のロボット指がすごい!

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PDPicsによるPixabayからの画像

子供のころピアノを習ってたんですが、私って指が短くて届きにくい鍵盤があったんですよね。オクターブ超えての親指と小指の連打は厳しいものがありました。子供心にピアノ向いてないだろ、って思ってましたね(涙)。

 

なんでこんな話を思い出したかというと、今日のニュースはこれだからです。

www.ucl.ac.uk

 

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)からのニュースなんですが、「第3のロボット親指」を装着してブロックタワーを作るなどの器用な作業が効率的に行えることが判明したということです。

 

この「第3の親指」を考えたのは、デザイナーのDani Clodeさんという人で、失われた指の機能を補うというより、もともとある人の体の延長として義肢のとらえ方を再構築することが目的だったとのこと。その後、体の拡張物がどのように脳に適応できるのかを研究していたUCLのTamar Makin教授のチームに招き入れられ、研究が始まったとのことです。

 

Makin教授は、身体拡張は身体能力の向上を目的とした成長分野だとしていますが、どのように脳がそれに適用するかはよく理解されてこなかったと述べています。Daniさんの巧みに設計された「第3の親指」を使って、追加された体の一部を脳がどう受け止めるのかが今回の研究の趣旨とのことです。

 

第3の指は3Dプリンターで製作されており、カスタマイズが簡単とのこと。ユーザーの小指の近く(親指とは反対側です)に装着し、足の親指裏側に取り付けた圧力センサーで操作する仕組みです。センサーはワイヤレスで第3の親指に接続されており、装着した人からの微妙な圧力の変化に反応して、親指の動きをコントロールします。

 

今回の研究には20名が参加。5日間のトレーニングで親指の使い方を習い、その後家に持ち帰って生活の中で使用しました。プラセボ群として、同じトレーニングを受けた後、動かないバージョンの親指を装着した人も10名用意されたとのことです(これは後日脳の変化を見るためだったから)。

 

実験室での毎日のセッションで、参加者は手と親指の協調性を高める作業にフォーカスして、使い方のトレーニングを受けました。例えば、複数のボールを拾ったり、片手でワイングラスを拾い上げるなど。皆すぐに基本的使い方を習得し、トレーニングで運動制御、器用さ、手と親指の協調性をうまく高めました。最終的には、数学の問題を解いているときのような注意力がそがれる状況、さらには目隠しの状態でも、木のブロックタワーを作ることができるまでになったということです。すごい!なかなか皆さんお上手。上達ぶりをビデオをご覧ください。

 

今回の研究で、人は考えすぎることなく拡張デバイスの使い方を覚え、自分のプラスになるように使うことが分かったとのこと。第3の親指を使っている間、人は自分の自然な手の動きを変えており、ロボット指が自分の一部のように感じられるという報告もあったそうです。今後は外科医がアシスタントなしで手術したり、工場労働者の仕事の効率化など、実践に使えそうということ。また、片方の手しか使えない人が、その手ですべての作業を終えることができるようになることも期待されています。

 

そこで必要になるのが、脳との相互作用だとのことです。研究では、トレーニングの前後に参加者に指を動かしてもらい、脳のスキャンをしたそうです。第3の親指を装着した手が脳の感覚運動野でどのように表されるかを調べたところ、重大な変化を確認したとのこと。ただし、1週間後にまた調べたところ変化は収まっており、長期的なものではない可能性もあるとのことでした。

 

今回の研究は成功ということで、今後は専門家が協力して、拡張デバイスが脳の学習・適応能力を最大限に活用しつつ、安全に利用されるようにすることが必要とのこと。

 

私理系の人ではないので仕組み的にはよくわからないのですが、画期的じゃないでしょうか。一部の指の機能を失って困っている人なんかにはすごく希望あり。自分の体の一部と感じられるまでに技術が発達すれば、素晴らしいですよね。あと、猫の手も借りたいじゃないけど、指が増えることによって効率が上がる仕事もたくさんある気がします。でも千手観音ばりに手指が増えるのは怖いけど(汗)。

 

コロナ時代で、ワクチンを始め私は科学の力に圧倒され続けているんですが、今回も科学が肉体を変える時代にまた一歩近づいたかなと思います。海外だけではなく、日本からもこういうニュースがたくさん出てくるとよいですね~。若い人、がんばって!