UK9報道部

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もはや環境汚染の輸出?海を渡るリサイクル古着の実態

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bernswaelzによるPixabayからの画像

実は私結構シンプルライフに憧れています。

 

母親が典型的昭和の物欲旺盛なおばちゃんで、お菓子の包装紙やら古雑誌、無料のおまけの品までなんでも取っておく人でした。絶対に使うことのなさそうなものでも、なんかあったときに役立つと思っていたのか、はたまた捨てる=もったいないという思考が働いていたのか、とにかく子供時代の我が家には物があふれていたのでした。母は曲がりなりにも整理しようと思っており、物を片付けるためにさらに家具や箱を買い、何というか常に我々は物に挟まって生きているような感じだったのです(とほほ…)。

 

なので、反面教師といいますか、娘の私は物を溜めるのが大嫌いでして、定期的に処分してしまいます(ちなみに姉もそうです)。特に衣類。自分のはもちろん、子供たちはすぐ大きくなるので、結構溜まってたんですよね。きれいなものはお安くしてメルカリとかに出すとよく売れるんですが、ちょっと古くさくなったのや、汚れたものなどは、町内で月1回集めてもらえる古着のリサイクルに出していました。こういうのって、途上国に送られ、古着ビジネスでリサイクルされるんだと思っていました。

 

実は以前にファストファッションについての記事を書いたんですが、そのときに古着はリサイクルしないと環境汚染につながるって知ったんです。

この記事です。

newsphere.jp

話自体はファストファッションと呼ばれるいわゆる低価格ですぐダメになってしまう衣類の問題点を指摘するものでした。アメリカのジャーナリストの本の指摘をご紹介したものだったのですが、大量のファストファッション系の洋服がアメリカで捨てられていて、埋め立てられていると書いてあったんです。日本はごみを焼却することが多いのですが、土地の広いアメリカでは埋めたほうが安いみたいで、生分解されない衣類の化学繊維などが環境汚染を引き起こしているということでした。

 

やはり捨てるよりリサイクルだ!と鼻息荒く結論し、一生懸命売れない古着をリサイクルの日にまとめて出していたんですが、それがたどり着いた先で問題を起こしていると知ったのがつい最近です。

 

www.bbc.com

この映像ニュースを見て、愕然としました。私は海を渡った古着がアフリカなどで取引されていると思っていたんですが、実は大多数の古着はファストファッション系で、売り物にならないぐらい低品質なんだそうです。結局売れるものはほんの少しで、残りは現地で山積みのごみとなって埋め立てられ、その土地を汚染しているということです。つまり、先進国の衣類ゴミを途上国に輸出する形になっているんです。詳細はぜひ映像を見てください。

 

私、良かれと思って安物衣類をリサイクル出していたんですが、そんなことなら国内でゴミとして処理したほうがよっぽど途上国のためだったと気づきました。以来、よれよれのTシャツなどは切ってお掃除に使ったり、揚げ物をした後の油をしみこませてごみの日に出すようにしています。主婦の知恵(笑)。

 

リサイクルって良いことに感じますが、常にそうとも限らないんですね。前出のジャーナリストさんも言っていますが、衣料品素材のリサイクル技術が確立されるまでは、消費者が責任を持つべきでしょう。不要な衣類を買わない、捨てるぐらいまで着倒す、というのは大事です。実はこの夏コロナ禍で外出をしなくなって、Tシャツ数枚、短パン数枚で過ごせてしまいました。最初からそれでよかったんですよ。

 

シンプルな生活実現のため、目の前からいらないものを消すというやり方は意図せず他人の迷惑になっていたことに気づきました。申し訳ないんですが、断捨離もやり方によっては悪であり、近藤麻理恵さんにも猛省を促したいところです(ホント)。消費が増えないとデフレから脱却はできないという問題はさておき、今後はなにか買う前に、本当に必要か、今あるもので間に合わないかを考えたいですね。