昨日あたりから、イギリスで新型コロナウイルスの変異株の感染の話が大きく報じられています。感染力が高い、重症化するのでは、ワクチン効かないかも、など様々な懸念が出ているようです。
そのあたり昨日の時点で分かっていることをまとめていますのでどうぞ。
このニュースにより、欧州を中心に各国がイギリスへの渡航規制を始めましたが、以下ツイートによれば、正しい対応のようです。
Switzerland has now banned flights from the UK - following on from an increasing number of other countries.
— Dr Emma Hodcroft (@firefoxx66) 2020年12月21日
If the new UK variant may already be in more countries across Europe, why are countries stopping flights from the UK?#SARSCoV2 #COVID19
1/10https://t.co/HqUD652SPR
コロナの進化をずっとリアルタイムで追跡しているNextstrainという機関の関係者Emma Hodcroftさんという方のツイートです。すでにイギリスの変異種が欧州の他の国に広がっているとすれば、もうフライトを止めても遅いのではという考えもありますが、手短に言って、大事なのは数だと。変異種に感染している人は欧州大陸では今でもあまりいないと思われ、検査、追跡、特定、規制で、次への感染は防げるわけです。だから増える前に少ないうちに手を打った方がいいというのは当たり前です。
Hodcroftさんは、WHOのマイケル・ライアン氏の言葉を思い出したといいます。それは、「感染症対策の最大の失敗は、動かないこと。とにかく不完全でもいいからすぐ対策に乗り出せ」というものです。ベテラン経験談ですので説得力がありますね。
しかし実際にはバランスも大切で、今の時点では情報が少なすぎて、バッサリ渡航規制だけで対応だと経済や生活、また政府への信頼にダメージを与える可能性があるのは事実とのことです。
現実問題、ずっと渡航制限というのは難しいですね。では具体的にどうすべきかというと、今の一時的な渡航制限の時間を利用して、今後の地域の 行動プランを作るべきとのこと。
・検査・追跡を強化
・変異種感染を迅速に探知できる検査の開発
・イギリスからの旅行やツーリズムが多い地域のチェック
・シーケンシング(DNAなどの核酸の塩基配列を読み取る作業)の強化
などです。プラスイギリスからの入国も、条件を付けたりすることが必要とのこと。
新型コロナにおいては、海外で感染が拡大していく様子を見ながら、自国に影響が現れるまで何もしないというのがこれまでの「呪い」のパターンだったということで、今回は警戒と連携でこの呪いを打ち破らなければということです。
日本でも、水際対策を強化するという考えを加藤官房長官が示していますね。
現状医療崩壊の懸念などもあり、日本としてはもしも変異種が言われているように感染力が強ければ、入ってきたら大混乱は間違いなしです。いつも対策後手後手な感じですので、今回は水際で必ず止める、ぐらいの覚悟で対応していただきたいと思います。できるかなあ…(汗)。