実は私10年ほど前までシンガポールに住んでいました。
暑かった、ご飯がおいしかった、車が高かった(車を減らそうとしてたので、車保有には購入権を買う必要がありまして、カローラで300万円ぐらいじゃなかったでしょうか?)…など断片的に今思い出しますが、なんといっても懐かしいのは地元独特の癖のある英語、シングリッシュです。「オーケー、ラー」、「ホードン、ナー」など、現地に住んでいる日本人ならだれでも聞いたり真似したりしたことのあるフレーズですね。わかる人だけわかって。
で、シンガポールといえば、早々とコロナ対策で感染者を減らした優等生。ワクチンもさっさと確保して、さすが有能政府の本領を発揮しました。以下記事参照。
ただ、最近また感染が増えて飲食店の制限や学校休校になってるみたいですね。感染をうまく抑えたため、ワクチン接種もそんなに進んでいないみたいです。私のシンガポール人友達は先週の時点で1回目接種終わったって言ってましたが。
で、政府が接種キャンペーンで披露したのがこのビデオ。
Don't play play! Singapore's favourite contractor is back to rally Singaporeans to get their COVID-19 vaccines!
— Singapore Government (@govsingapore) 2021年5月2日
Visit https://t.co/FfrPW5sKb3 for more info. #IGotMyShotSG pic.twitter.com/fOXGHDJnko
シンガポールの有名俳優、グルミット・シン(Gurmit Singh)が数十年前にコメディ番組で演じて大ヒットしたキャラクター、プア・チュウ・カンに再び扮して登場しています。
キャッチーなメロディーに載せられているのは英語なんですが、地元で使われるシングリッシュ。もともとシンガポール人の英語はアクセントが強いので初めての人には聞きづらいですね。ただすぐ慣れますけど。日本人の駐在員さんなんか、シングリッシュになってる人が結構いますね。語尾にラー(lah)をつけたりするのが特徴なんですが、日本人も、「ね」とか「さー」とか付けますから、言いやすいのは確かです。
もっとも一流企業に勤めるシンガポール人などは、皆さん普段は素晴らしいブリティッシュイングリッシュを話しますね。ただ、おうちではシングリッシュという方も多いみたい。使い分けができるのが素晴らしいです。シンガポールに移住したオリラジの中田さんご家族もせっかくですからこちらを目指していただきたいです。
さて、今回のビデオでむむっと思った単語が「Steady Pom Pi Pi」
ステディ・ポン・ピ・ピって何?ポン引き?おなかが緩くてピーピー?と全く分からず…
ならば、ということで調べました。これは実はプア・チュウ・カンの言い回しで、自信を表現する言葉らしいです。危機に瀕しても冷静で信頼できる人を表す言葉でもあるそう。 Steadyだけでも同じ意味なんですが、韻を踏んでPom Pi Piが加わったとのこと。チアリーダーのポンポンとホイッスルのピーピーから来ていて、どちらも安心を与える励ましのサインということです。なるほど。なぜチアリーダーだったのかはわかりませんが…、意外に深かったなあ。
ほかにも、
●Half-past six=無能だ、水準に達していない。
直訳だと6時半ですが、なぜダメなの?6時でも7時でもないからでしょうか?英語ではいい加減なことをhalf ass とか言いますが、その辺でしょうか?
●Shiok=素晴らしい、良い。
若い子がよく言うやつみたいです。アメリカだとawsomeがぴったりかな。
●Pokai=壊れた、金欠
これは広東語から来てるそうで、マレーシア(現地英語はマングリッシュと呼ばれています)とシンガポールでは意味が違うとのこと。違いは謎です。
●Uncle/Auntie=おじさん・おばさん
年配の男性をおじさん、女性をおばさんと呼びます。日本的。ちなみに私は最初のころは小姐(お嬢さん)と町で呼びかけられ「うふふ」となっていたのですが、だんだんアンティが増えてきて返事をするのを止めました(怒)。子供たちの学校のスクールバスには、必ず「バス・アンティ」と呼ばれる添乗員みたいなおばさんが乗っていましたね。
●Outstation=不在、出張中(長距離の場所に離れているということ)
これ分かる。マレーシアで最初に「?」となってしまった単語。 イギリス植民地時代に将校が勤務地を離れている際に使われていたということです。軍隊みたいでなんか壮大。ちなみにイギリス人はちゃんと理解してたので、やっぱりですね。
●Chope=席、場所を確保する
私マレーシアで働いていたときに、チョップを知りました。これは、マレーシア、シンガポールで使われてきたゴム印のことで、会社だとサインの代わりに社名と会社の登録番号、住所が入ったゴム印を書類にドーンと押したものです。今はネット時代なのでまだあるのかは謎。で、場所をゴム印押して確保するみたいな感じで使われているようです。
ちなみにシンガポールのフードコートはいつも席がいっぱいで、皆さん席を見つけるとそこのテーブルにポケットティッシュを置いて、「この席は取りましたよ」と周囲に示し、注文に出かけておりました。すごいシステムですが、だれもティッシュをよけて座ることはありませんでしたね。すでに文化。
あ~、なんかシンガポールいきたくなっちゃった。在星の友人に何が懐かしいと聞かれたので、Fried Prawn Meeと即答しました。Hokken Meeともいうんですが、エビ入りのシーフード味の麺に辛いソースをつけてライムを絞って食べるやつ。あれ、ほんと大好き。早くまた行けるようになるのを切に願います。