UK9報道部

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ドイツのコロナ対策のキーパーソン。ウイルス学者、ドロステン氏の苦悩

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Karlheinz PapeによるPixabayからの画像

ゴールデンウイークですね。ただし今年は皆さん緊急事態宣言のもと、お家で自粛です。不要不急の外出はされませんように。

 

さて、コロナ関連の執筆のため、いろいろ調べていると専門家の名前を覚えてきました。日本だと、西浦先生とか忽那先生とか、ダイヤモンド・プリンセス号の岩田氏やらテレビに登場の多い上氏とか…。海外でも有名になっている学者さんがいまして、本日はドイツのメルケルさんをサポートする有名ウイルス学者のインタビューを英紙から引っ張ってきました。

www.theguardian.com

若いころはハンサムだったかも、田村正和似?という感じですが、この方は、ベルリンのシャリテ大学病院のウイルス学研究所長、クリスチャン・ドロステン先生です。2003年にSARSウイルスを特定したことで有名。コロナに関しドイツ政府がアドバイスを求める、第一線のウイルス学者です。Q&A方式なので、ざっくり訳します。

 

Q:ドイツは月曜(4月27日)から徐々にロックダウン解除の予定ですが、その後はどうなりますか?

A:すでに集中治療室ICUは半分空いています。診断を早期に幅広く行い、感染を食い止めたからです。再生産数(一人当たりが感染させる人数)は1以下です。いまや私が「予防パラドックス(一人の人が恩恵を得るために多くの人が行動変容を強いられること)」と呼ぶことが始まりました。人々は我々は過剰反応していると言い、普通に戻せという政治的、経済的圧力があります。ドイツ連邦政府の計画は、ロックダウンを少しだけ解除することですが、州が独自のルールを設定しています。計画に対する独創的な解釈がたくさん生まれることを危惧し、また再生産数が上がって第2の波が来ることを心配しています。

 

Q:ロックダウンがより長くなれば、コビット19は撲滅できるんですか?

A:あと数週間続ければ、再生産数は0.2まで下げることができるという専門家がおり、私もその考えに傾いていますが、まだ決めかねています。再生産数はあくまでも平均で指標にすぎない。老人ホームなどでは感染が広がりやすく、根絶にも時間を要します。こういったところからロックダウンを延長しても急に再燃する可能性はあります。

 

Q:そのような再燃があれば、封じ込められるのでしょうか?

A:はい。ですが接触者追跡だけではだめです。今では感染が発症前から起こることが分かっています。発症の2日前から感染力があるので、接触者を見つけるのは時間との戦いです。できる限り早く見つけるためには、テクノロジーを利用した接触者追跡が必要です。

 

Q:集団免疫獲得までどのぐらいでしょう?

A:人口の60~70%が抗体を持たなければ達成できません。欧米の抗体検査の結果から、まだ一桁台前半です。検査も信頼性が低く、すべての検査で偽陽性の問題が出ています。集団免疫といいますが、だれもがどんな時でも感染するというわけではありません。人が形成するソーシャルネットワークはシフトし、新しい人がウィルスにさらされます。これにより、感染の波ができるわけです。また、他の風邪を引き起こすコロナウィルス感染に保護されて新型コロナウィルスに感染しない可能性もあり、これが集団免疫に影響を与える要素でもあります。

 

Q:すべての国で全員検査にすべきでしょうか?

A:わかりません。ドイツでさえ、主に症状のある人に大量検査をしましたが、陽性率8%を上回っていません。医療従事者、介護士など、危険度の高い人に絞った検査がベストだと思います。ドイツでもその方向ですが、まだ完全にできていません。その他としては、症状が出て最初の週にある人、特に病院に来た時点で手遅れになりがちな高齢者です。また、定期的に人口のなかから抽出検査を行い、再生産数をチェックするための監視システムようなものが必要だと思います。

 

Q:ウイルスは季節に関係ありますか?

A:あまりないでしょう。ハーバードのリプスティッチ教授のグループの疫学モデルでは、夏に感染は鈍化するかもしれないが、大した効果はないということです。

 

Q:本当にパンデミックは中国から始まったのでしょうか?

A:そう思います。ですが、武漢の市場からとは思いません。おそらく、媒介した動物が育てられたところからだと思います。

 

(中略)

 

Q :メルケル首相はこの危機の間、その指導力で称賛されてきましたが、なぜでしょう?

A:首相はとてもよく勉強しています。彼女が科学者であること、数字が分かることが助けになっています。とはいえ、彼女の性格、思慮深さ、人を安心させる能力によることが大きいと思います。良い指導者が他と違う点は、今の状況を政争の具にしないことです。それが逆効果を招くと分かっているんです。

 

Q:夜眠れないのはなぜでしょう?

A:ドイツでは、病院はいっぱいではないのに、なぜ店を絞めなければならないんだと人々は思っています。彼らはここで起こっていることしか見ていない。ニューヨークやスペインの状況など見てないんです。これが予防パラドックスで、多くのドイツ人にとっては私は経済をダメにする邪悪な男なんです。殺すと脅迫されています。しかしもっと心配なのは、3人の子供がいるのに未来が心配だという内容のメールです。私の責任ではないのですが、そういうもので眠れなくなります。

 

ざっと以上ですが、意外だったのは、検査絞ってよしと述べてることですね。これはドイツがすでに感染下火なのでの発言だと思いますが、ある程度収まれば増やす必要ないということでしょうか。

 

あと、メルケル首相との信頼関係ができているようです。ここ大事ですね。安倍さんと西浦先生とか、どうなんだろうかとふと考えました。そして、コロナ対策を成功に導いたのにも関わらず、ドロステン氏を悪という人がいるのにも驚きました。きっと日本の専門家チームも分かってもらえない苦しみを味わっておられるのでしょう(涙)。ということで、ご迷惑にならないよう、私は今日も家で過ごした後、最近日課の夕方のご近所散歩に出かけることとします。