UK9報道部

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環境に配慮は嘘?香港、コロナ隔離でゴミ増加

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今日はトンガ付近の海底火山の大噴火で、日本に津波警報などが出て結構な大事件になっています。噴火の衛星写真、超特大で怖いなぁ(汗)。「日本沈没」のドラマをこの前見たばかりなので、びびっております。日本では怖いのは地震津波だったんですが、噴火&津波の心配も加わりました。加えて目先の脅威はコロナですから、世紀末なんでしょうか、と暗くなったり…。

 

心配と言えば、ゴミ問題も結構なものですよね。これも世界の課題ですが、こんなニュースを見つけました。

www.scmp.com

 

香港では、コロナ隔離用ホテルの滞在者が使ったプラスチック容器類は、なんとすでに1億個を超えているということ。香港で3週間のコロナの隔離を経験した人が、大量に出るプラスチックごみを減らそうと期間中プラスチック容器などをほとんど持ち込まないことになんとか成功したそうです。

 

そもそもホテル到着時点で水のボトル、テレビのリモコンカバー、小分けのコーヒーの袋などが部屋に置いてあり、翌日からはプラスチックカップ、紙コップのふた、調味料の袋などが配布されたそうです。加えて知り合いが持ってきてくれた差し入れ品により、65個もプラスチック容器が増えてしまったとか。そこでプラスチック容器で提供される飲料や食品を避け、水のペットボトルも再利用するなどし、3週間のうち17日間はほぼプラ持ち込みなしで過ごしたそうです。えらい!

 

しかしこの頑張りにも関わらず、実はさらにプラスチックを使っていたことが判明しました。滞在していたホテルでは、毎回の食事を「生分解性」段ボール容器で提供していたのですが、これは純粋に紙だけで作られているわけではなく、油や液体が漏れないようプラスチックコーティングが施されていたとのこと。ゴミは埋め立てられますが、紙の部分は分解されてもプラスチック層は1000年も残り、その間にマイクロプラスチックとなって汚染を広げることになります。

 

米疾病管理予防センター(CDC)が物からの感染の可能性は低いと言っているにも関わらず、使い捨て容器が使われているのはどうなのか、ということで、再利用できるカトラリーを使ったり、歯ブラシやかみそりなどのアメニティもリクエスト制にするホテルも出てきたそうです。実は客のチェックアウト後に残されたホテルのアメニティは、未使用でも廃棄という決まりがあるそうで、ここが大きなロスになっているということです。

 

もっともホテル関係者は、この使い捨ての文化は宿泊客によって変えられなければならないとしています。結局生分解性の容器も、「環境に配慮している」という主張でしかなく、よりよい方法は使い捨て容器を出さない、つまり再利用可能なものを使うことだと述べています。また、ホテルを出るときに大きなリサイクル品でいっぱいの袋を抱え、近くのリサイクルボックスに投入する客もいるということですが、そもそも香港のプラスチック製品のリサイクル率は10.8%しかないということ。多くはリサイクルされず、善意の自己満足で終了する可能性が高そうです。

 

この記事の筆者は、やはり使い捨てより再利用のほうがまだ環境を守る可能性が高いとしており、我々が毎日頼りにしている製品の「グリーン」という主張は多くの場合嘘だとしています。マーケティング上手ともいいますよね。

 

私は隔離経験はないのですが、日本の場合はどうなんでしょうか?三食お弁当のようですから、やっぱりプラスチック容器は山ほど使われていると思いますね。ただ、日本は埋め立てより焼却が多いようですので、ちょっとはマシかも。だからといってゴミをたくさん出すのはやはり環境にはマイナスでしょう。コロナで世界的にマスクのゴミも増えているようですし、ホント、早く収束してほしいです。